重要文化財を数多く有し、2022年は450万人以上の観光客が訪れた「蔵の街・栃木」
市南部にはラムサール条約登録湿地に指定されている渡良瀬遊水地があり、四季を通して数多くの野鳥を見ることができます。また、紫陽花や巨峰で有名な大平山、ぶどう団地、いちごなどでも有名ですよね。
「蔵の街・栃木」の魅力をほんの少しだけご紹介します☺️
1965年創業の鮮魚商/おりょうり 魚栄
1965年に鮮魚商として創業した魚栄は2019年に「おりょうり 魚栄」としてリニューアルしたそうです。
「魚屋ならではの仕事を凝らしたお料理」がテーマで、大広間や個室席などが用意されています。
おりょうり 魚栄 入り口
ランチタイムは大人気で、伺った日もお客様でいっぱいでした。
魚栄は高級感あふれる店内に始まり、接客の丁寧さ、お料理の繊細さ、器の選び方など、どれをとっても「大人のお客様をもてなす」気概を感じます。
おりょうり 魚栄 昼懐石
食べている時には気付かないけれど、ご馳走様の後「美味しかった」だけで終わらず「あれっ?骨なかったよね…」「お刺身食べやすかったよね…」と思い返してしまうのは、丁寧な仕事を施されたお料理の特徴かもしれません。
撮影は自由と公式サイトで確認していたので、写真撮るぞ!と若干気合を入れて訪れたのですが、お客様いっぱいで店内の撮影は断念しました。
(自分のランチだけ撮影しました〜😀)
店内は「贅沢な大人の空間」「落ち着いてゆっくりと美味しいものを味わう」といった空気感にあふれる素敵な店内でした。
気になる方は、魚栄公式サイトから色々見てください。
おりょうり 魚栄 公式サイト
古にふれる重厚な蔵/横山郷土館
栃木市は蔵の街、巴波川周辺にはたくさんの蔵や蔵造りの家屋が立ち並んでいます。
調べてみると栃木市は戦災を免れたため、明治・大正時代の建築が数多く残っているそうで、1995年には都市景観100選に選出されています。
「小江戸」「関東の倉敷」などの異名を持つ蔵の街・栃木の貴重な建築たちの中から、今回は横山郷土館を紹介します。
横山郷土館
国の重要伝統的建造物群保存地区「栃木市嘉右衛門町」に残る豪商の商家建築「横山郷土館」
中央に木造平屋の店舗、その両脇に鹿沼産・深岩石を積んで作られた石蔵が建っています。
江戸末期、水戸藩に生まれた横山定助は、商人になるため栃木に移住し、麻問屋として財を成します。
その資金を元手に個人銀行(栃木共立銀行)を明治時代に設立。
商家建築の右半分を麻問屋、左半分を銀行として商いを行っていたそうです。
銀行は1938年(昭和13年)統制令によって閉鎖。ご本人は大正10年、67歳で逝去。
2つの蔵に使われている深岩石は大谷石よりも強度があり、吸水率が低く丈夫な石で、その強度は大谷石の2倍以上という研究結果もあります。
価格も大谷石の約10倍だとか。。。
横山邸の作りは「両袖切妻造/りょうそできりつまづくり」と言い、日本の商家では横山邸以外には見られない建築様式。
*中央店舗の左右(袖)に切妻屋根の建築が作られているから「両袖切妻造」というのかな?
中には当時の生活を知れる貴重な資料や横山家が収集した美術品などが展示されています。
店舗の奥には広間があり、その奥に枯池を中心とした庭園が広がります。
この庭の一角に水色と白のとても可愛い建物が!
ハーフティンバー様式の外観を持つ”離れ”です。(セセッション風の洋館という人もいる)
この小さな洋館がとてもいいアクセント。
和洋折衷・ファンタジー感強めでいい味出してます。
*ハーフティンバー様式:木造建築のひとつで、梁や柱などの軸組が表面むき出しになっており、その間を土壁などで覆った建築方式
*セセッション風:大胆な幾何学的意匠、渦巻く植物模様などが施される工芸や染色。日本では1913年〜1915年(大正2年〜4年)くらいに関心が高まった。この離れが建てられたのは1918年(大正7年)頃ということなので、ハーフティンバーにセセッション的な意匠を組み込んだのかもしれない。(個人的見解)
今回、麻(大麻)が栃木市や鹿沼市の特産だと初めて知りました。
県内でも6000人近かった生産者が12人に減少。(500分の1)
麻(大麻)は主にしめ縄などに使われる材料ですが、これがなくなってしまうとビニール製のしめ縄になってしまう可能性大なのだとか…🤢
ビニールのしめ縄はイヤだなぁ
【おまけ】
横山郷土館では美しい庭園を眺めながらランチをいただける「とちぎ江戸料理ランチ」を開催しています。
完全予約制でお料理も複数から選べます。
詳しいことは下記へお問い合わせください。
横山郷土館
TEL 0282-22-0159
毎朝つきたての餅屋さん/伊勢屋餅菓子店
巴波川沿いにある小さな餅菓子屋さん。
毎朝、きっちり、しっかり手作りされた餅菓子や和菓子が並んでいます。
個人的に好きなものがたくさん並んでいて、お財布の紐がゆるゆるにw
お財布の紐が緩んだ結果
私のオシは「豆大福」と「いなり」
豆大福は柔らかなお餅にたくさんのお豆。一口噛むと「やわっ!あまっ!うまっ!」で喉を通る時に微かな塩味。
あんこを食べると「日本人でよかった」と心から思います。
いなりはお揚げ歯応えしっかりタイプ。最近のいなりはお揚げ薄めが多くて物足りなさを感じていたので、しっかりお揚げが嬉しい!
地元のお豆腐屋さんに作ってもらっているお揚げは厚みがあり、甘塩っぱいお出汁がグッと染み込みジューシーで詰められたご飯の量との塩梅が絶妙です。
大きさがちょうど良く、何個でも食べられちゃう
他にも昔懐かしのあんドーナツ(硬めで表面にざらざらお砂糖がついてるヤツ)やツヤツヤみつだんご、草餅などなど…
懐かしのザラザラ・ザクザクあんドーナツ
こちらではテイクアウトはもちろん、店内飲食もできますよ。
お汁粉やあんみつ、ラーメン。あべかわにいそべ焼き。
なんか全部食べたい。全部食べられる気がする。(そんなわけない!)
と、脳内で一人ボケツッコミを繰り広げ、迷った末に、お汁粉を注文。
自家づきのお餅うまい!
〇〇切り餅も美味しいけれど、伸び方とか切れ方とか歯ごたえとか後味とか。
やっぱり色々違いありあり!あんことの相性もバッチリ!!
あんこ好きの私はあんこ(汁)をおかわりしたかったw
お汁粉には塩昆布がついているのですが塩昆布では飽き足らず、いなりも追加で食し「甘い→しょっぱい→甘い→しょっぱい・・・」の無限ループにハマりそうになりました。
自家づきお餅の食感も美味しいお汁粉といなり
昔ながらの餅菓子屋さんや和菓子屋さんが減り続けている昨今、とっても大切なお店です。
栃木市内散策の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
伊勢屋餅菓子店 外観
伊勢屋餅菓子店
住所:栃木市入舟町15−2
営業時間:9時〜17時
定休日:月曜
TEL 0282-22-0159
身近な小江戸 栃木市
栃木市は散策も楽しいし、食べるのも楽しい街。
マスコットキャラクターの「とち介」もとても愛らしい。
個人的に期待しているのは嘉右衛門町の発展。
嘉右衛門町は「伝統的建造物群保存地区」として市が指定し保存している地区。
近年は雑貨屋さんやカフェ、古道具屋さん、花屋さんなど、可愛らしいお店が嘉右衛門町にオープンしています。
2022年(令和4年)には栃木市立美術館が開館。旧栃木市役所を利用した栃木市立文学館と隣接し、子どもも大人も楽しめる場所になっています。
栃木市立文学館は伊勢屋餅菓子店のすぐ近くにある、エメラルドグリーンがとても素敵な建物です。
明治、大正期の貴重な建築がたくさん残る栃木市は、とっても近い「観光地」
自分のお気に入りカフェ探しとか楽しいですよ!